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「ご注文の品をお持ちしました」
ある晴れた日の正午過ぎ、ガウォート王国のとあるレストランにて。
二人の男性が食事をしながら談笑していた。
ある晴れた日の正午過ぎ、ガウォート王国のとあるレストランにて。
二人の男性が食事をしながら談笑していた。
「…というようなことがありまして…」
「ほう、それはまた…大変だったのぅ」
ネージュとウータ。どちらも自衛軍ロートに所属する隊員である。
話題のタネはもっぱら、先日赴いたヘルフストゥでの任務。
「私、あの時あの異界人の方に言われるまで、王国に虐げられてきた異界人の存在を、見てみぬ振りをしてきたんだなぁって、思い知らされました」
「ネージュはお人よしじゃからな、あぁいや悪い意味だけではなくな?」
「でも、そうしたお人よしなだけでは見えないものもあるんですよね」
「そりゃあな。わしだってきっと、知らずに何かを見落としてるかもしれんしのぉ」
「そうですか?」
「あぁ」
「…ちょっと、安心しました。私だけじゃないんだなって」
「おぅ、そりゃあどういう意味…」
「でも、こうして気付くことができて、反省するきっかけになってよかったと私は思っているんですよ。あそこで気付かされなかったら、もしかしたらずっと気付かないままだったかもしれませんもの」
「そうかぁ…ま、お前がいいならそれでよかったんじゃないか?」
「えぇ。…そうだ、よろしければウータさんの向かった海上護衛の話も聞かせて頂けませんか?」
「わしの?うーん、あった事といえばそうじゃのう…」
―――昼下がりの時間は、穏やかに過ぎていく。
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お借りしました:
ウータさん@みきさん
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