同時にそれぞれが持ってきた各国のお菓子も並べる。
紅茶からはいい香りがする。結構値段の張るものなのだろう。
アマインジャーの面々はためらいもなくカップの中に砂糖を入れる。
多分もう砂糖の味しかしない・・と思う。
「そんなに砂糖を入れたら砂糖の味しかしなくなるだろうが・・」
「アマインジャーだったらこれが普通なんですよ・・!」
と、ファネアがディオネアに微妙な解説を入れる。
「お前ら・・その内病気になるぞ?」
「大丈夫ですって!」
「そうそう、だいじょーぶ!」
ディオネアは呆れたようにため息をついた。
その内お菓子ではなく砂糖の匂いが辺りに立ち込める。
「どうしたディオネア?甘いものは嫌いか?」
「・・そうではないが・・」
「だったら砂糖入れてあげようか?」
「断る」
「セスナちゃん、そのお菓子は?」
「んっとねー・・“だがし”って言うんだって!甘くないかもしれないけどおいしーよ!」
「へぇー!変わったお菓子ねー!」
持参したお菓子のほかにも、高級そうなお菓子が運ばれてきたりした。
ディオネア以外は皆不思議そうな顔をしてほおばったが、もちろん甘く美味しいのですぐになくなった。
砂糖がたっぷり入った紅茶をいただき、甘いお菓子をほおばりながら彼らは他愛も無い会話に花を咲かせていた。
電話が、鳴るまで。
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